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令和8年度(FY2026)税制改正のポイント解説

― 法人課税に関する改正 ―

  1. 令和8年度(FY2026)税制改正大綱の概要
  2. 法人課税に関する改正
  3. 個人所得税関連
  4. 消費税関連
  5. 国際課税

令和7年12月26日、「令和8年度税制改正大綱」が閣議決定されました。

今回は法人課税に関して多くの外資系企業に関係のある改正内容について解説いたします。

(1)企業グループ間取引における書類保存の特例

① 内容

関連者(親・子会社、兄弟会社等)間の取引を行う場合において、対価の額や計算根拠が記載された取引関連書類を取得し保存しなければならない。

 ②対象取引

・工業所有権、著作権やプログラムの著作物等の譲渡又は貸付け

・役務の提供(研究開発、広告宣伝、資産維持・管理、経営管理・指導、その他役務の提供に類するもの)

③ 対象となる者

対象取引について関連者から請求を受け対価を支払う国内の法人

④ 取引関連書類等とは

取引について受領し、若しくは交付する注文書、契約書、送り状、領収書、見積書その他これらに準ずる書類で、法人税法の規定により保存しなければならないもの

⑤ペナルティ

書類の保存が法令の定めに従っていないと認められる場合は青色申告の承認取消事由となる。

⑥適用開始

令和8年(2026年)4月1日からの取引が対象となる

(2)賃上げ促進税制の見直し

大企業、中堅企業は廃止、厳格化の方向に。中小企業については現状維持

区分条件R8年4月1日以降
大企業資本金1億円超
従業員2,000人超
廃止
中堅企業資本金1億円超
従業員2,000人以下
一部廃止、厳格化
中小企業資本金1億円以下*現状維持
R8年4月1日以降に開始する事業年度が対象
よって、令和8年1月1日開始事業年度は対象とならず


*資本金の額又は出資金の額が5億円超の法人との間に完全支配関係がある法人から、1/2以上の出資を受ける法人は中小企業ではなく大企業となります。

●大企業:従来の予定より1年早めての廃止となる

●中堅企業:継続雇用者給与等支給額の引き上げ要件を3%以上から4%以上に引き上げたうえで、2027年(令和9年)をもって廃止。教育訓練費の上乗せ措置は廃止

●中小企業:教育訓練費の上乗せ措置を廃止する

(3)特定生産性向上設備等投資促進税制の創設

① 内容

 全業種を対象に、一定の投資利益率及び一定額以上の生産設備を構成する資産の取得をした場合に、即時償却又は7%(建物、建物附属設備、構築物は4%)の税額控除を認める。

投資利益率:年平均15%以上が見込まれる

投資合計額:中小企業者は5億円以上、それ以外は35億円以上

② 対象となる資産

生産設備が対象であり、事務用器具備品、本店建物、福利厚生施設など、生産設備に該当しないものは対象ではない。

機械装置:1台の取得価額が160万円以上

工具・器具備品:同120万円以上、又は同40万円以上かつ合計で120万円以上

建物:取得価額が1,000万円以上

建物付属設備:同120万円以上、又は同60万円以上かつ合計120万円以上

構築物:同120万円以上

ソフトウェア:同70万円以上

③ 対象となる法人と要件

  1. 青色申告法人で、経済産業局から本件資産に関する投資計画の確認を受けた法人
  2. その確認を受けた日から同日以後5年を経過する日までの期間内に取得し、事業の用に供すること

(4)研究開発税制―戦略技術領域型研究開発税制の創設

① 内容

AI・量子・半導体など国家的に重要な技術への投資を重点支援するために、研究開発税制のなかで戦略技術領域型として別枠で税額控除を設ける。


(出典)経済産業省 令和8年度経済産業関係税制改正について 令和7年12月

事業者が自ら実施する戦略技術領域の研究開発に40%の控除を認める

② 対象となる領域

 AI、先端ロボット、量子、半導体・通信、バイオ・ヘルスケア、フュージョンエネルギー、宇宙

  1.  税額控除の詳細
  1. 青色申告書を提出する法人で、産業技術力強化法の重点研究開発計画につき認定を受けたもの
  2. 令和11年3月31日までの期間を含む各事業年度において
  3. 重点産業技術研究費の額×40%の税額控除を認める

※重点産業技術共同研究開発機関と共同して、またはその機関に委託して行う場合は50%

(iv)  当期の法人税額の10%を上限として、超過分については3年間の繰越しができる

(5) その他の研究開発税制に関する改正の全体像 

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