米国の宝くじですが、米国では日本と違い当選者が出なかった場合は当選金が次の抽選に繰り越されるため、当選金の金額が桁違いとなることが多く、2023年7月10日現在、CA州のMEGA MILLIONSと呼ばれる宝くじは1等賞金が$480million (672億円、$1=140円)、Powerballと呼ばれる宝くじは1等賞金が$650million (910億円、$1=140円)となっています。
過去最高は2016年1月に出た$1.586 billion (約1,871億円、$1=118)で、CA州、Florida州、TN州の3名が当選しました。
複数人が当たりを出せば賞金が人数で分割されるとは言え、すごい金額です。
パワーボールは、日本でいうロト6と同じ数字選択式の宝くじです。5つの数字を1から69の中から選び、さらにもう1つの番号(パワーボール)を1から26の数字の中から選びます。
パワーボールの最高賞金を当てる確率はおよそ3億分の1と非常に低いですが、当たった場合の税金を、捕らぬ狸の皮算用で考えてみます。
パワーボールに当選した場合、当選金額を一括で受け取るか29回の分割で受け取るかを選ぶことができます。
当選金額を受け取る場合、連邦税(24%)と州税(税率は州によって異なる)が源泉徴収されます。
連邦税の累進税率は10%から37%となっていますので、確定申告時に他の所得を加味した後、納税額が多ければ還付、足りなければ差額を払うことになります。州も同様です。
一括で受け取る場合、37%の最高税率で課税される場合でも分割で受け取る場合は、37%の最高税率の税率ブラケットに入らない可能性もありますし、最高税率が2026年からは39%に戻る予定であること、将来はさらに税率が上がる可能性があること(1970年代の70%の税率や1960年代初頭の91%の税率までは上がらないと思いますが)、一括でもらうと資産を運用できること、当選時の年齢等、いろんな要素を考慮して一括か分割かを決めることになりますが、どちらが有利とは一概に言えません。米国では一括でもらうことのほうが一般的なようです。
各州にはロト当選金の課税に関する独自の法律があります。ほとんどの州は当選金に対して2.9% – 10.9%の課税がなされます。しかし、賞金の大きさにかかわらず税金がかからない州もいくつかあります。
ニューヨーク州は最も高く、税率は10.9%で、ニューヨーク市に住む人はさらに市税の最高税率3.876%が課税される可能性があります。
フロリダ州、アラスカ州、テネシー州、テキサス州、サウスダコタ州、ワシントン州、ワイオミング州、ネバダ州は個人所得税を徴収していません。したがって、これらの州で当たった場合、連邦政府への税負担しかありません。また、カリフォルニア州、ニューハンプシャー州、テネシー州は個人所得税を徴収していますが、宝くじの当選金には課税されません。
いつどこで当たるか分からない宝くじですが、当たった際には専門家に相談されることをお勧めします。
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